LOVE GIVES LIFE

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It's kind of a funny story


シリアスなのにコメディ的。
現実感漂う精神病棟という中にある、おとぎ話っぽさ。
主人公の少年の妄想と現実とが織りなす世界観が絶妙で、
セリフのひとつひとつもすごくわかりやすい。

25歳という年齢になってみて、
自分のあるべき姿(昔願っていた自分になれているかどうか)について
日々、色々なことを考えていた私にとってはすごく刺激になった映画だった。

If you're not busy in born, you're busy dying.
必死に生きないことは、死んでいることと同じ。

映画『It's kind of a funny story』の中で、


















自殺願望のある主人公の少年に、精神病棟の患者ボビーが言い放っていて
心をグサリと刺されてしまった。
ボブディランのI'm Alright,Ma(I'm Only Breeding)の歌詞の抜粋だそう。

※映画の中では、『日々変わらないことは、日々失うということだ』
みたいな感じで訳されていた。

主人公のクレイグ(キーア・ギルクリスト)は自殺願望が消えない16歳。
ニューヨークの名門高校に通うも、まわりの天才たちに比べ、
自分が非凡な人間であるのかどうか自信が持てずにいる。
そんな中、名門大学の受験や恋(親友の彼女が好き)、厳格な父との確執など
様々な悩みを抱え、“ブルックリンブリッヂから飛び降りる夢”を見続けてしまう。













また“あの夢”をみたある日のこと、
クレイグは自ら北3(ノーススリー)精神病棟に入院することを決意する。













入院してすぐに、精神病棟にいる超個性的な患者たちを目の当たりにし、
クレイグは自分の決断の浅はかさに撃沈。
今すぐ帰りたい!と交渉をするも、病院の規則で最低5日間の入院が必要と知り再び撃沈。
こうしてクレイグの5日間の入院生活が始まる。

そこで出会うのが、自殺未遂6回で入退院を繰り返す男、
ボビー(ザック・ガリフィナーキス)だった。













新入りのクレイグに優しく、時には厳しく世話をする。
8歳の娘がいるが、何度も繰り返す入退院のせいで妻とは完全に不仲。

同室のエジプト人のムクターダはベッドから一歩も外に出ようとしない。
元大学教授だった女は、突然電話の盗聴を恐れるようになり、脅迫性障害に悩まされている。
ユダヤ教信者の男はLSDを大量に摂取してから、異常なまでに聴力が鋭くなり、
遠くの電話の話し声ですら気になって仕方がない。

クレイグは1日目、2日目...と病棟で過ごすに連れ、
他の患者たちの抱えるさまざまな問題に直面していく。











 

 

 


中でも、自傷行為を繰り返すノエル(エマ・ロバーツ)とは年齢も近く、
すぐに打ち解ける。
















クレイグは病棟での日々を過ごす中で、今まで素通りしてきた、
絵を描くことや、音楽を奏で、聴く楽しさを知る。
素晴らしく絵の才能があり、ロックな心の持ち主だったクレイグは、
病棟内の人気者になった。























こうしてクレイグは回復していくようにも思えるが、
それでも、病棟の外に一歩出れば、山積した問題が一気に自分にふりかかってくることに変わりはない。
そんな悩みをボビーに打ち明け、ボビーも同じくクレイグに自分の心のうちを
打ち明ける。二人は年齢の壁を越え同志のような関係に。

















『キミはクールだ。そして頭も良い。キミは才能にあふれているんだよ。
 家族だっているし、愛されてる。
 キミになれるならって思う。本当にそう思うよ。
 たった1日でもいいから、もしキミになれたとしたら俺は...そうだな...
  きっと...俺は“生きる”よ。』
 
 


クレイグが人生に希望を見いだせずに、「死にたくなる」という悩みに対して
ボビーが言った言葉。

こうして、自分の悩みに対して様々な気付きを得たクレイグは、
退院までの残りの日々を他の患者たちのために過ごそうと考える。

念願の退院祝いのピザパーティー。
ボビーの退院。
ベッドから一歩も出ようとしない男、ムクターダのこと。
そして、ノエルとの関係。

そして、退院当日のピザパーティー。レコードをかけて思い思いに踊る患者たち。
盛り上がりをよそに、クレイグが一枚のレコードを無理矢理かける。
大盛り上がりだった患者たちが文句を言っているうちに、思わぬゲストが現れる。













生きることへの喜びや希望を失わずにいることの大切さについて
クレイグは北3(ノーススリー)精神病棟の人々を通して知るのだった。



















16歳という多感な時期を、実際に精神病棟ですごした作者の実体験からなる本作。
セリフがストレートに心に飛び込んでくる映画だった。

更に、ノエル演じるエマ・ロバーツのかわいさったらない。
ちょっと暗い感じがあるものの、芯の強い(が故に生き辛いのかも)女の子。
陰と陽が入れ変わるちょびっとひねくれた感じの女の子が映画に出てくると
なぜだかテンションが上がってしまう。笑

中でもクレイグが、ある事件でノエルを失望させたあとに、
謝ろうと呼び出した時のシーン。













おそらく自分で書いたであろう「男の子はキライ」Tシャツを着て登場。

かわいすぎる。

自分がそうなりたいかどうかは置いておいてw、
男性とお付き合いする上で、こういう遊び心のある喧嘩が出来る女子でいたい。笑

今まで観てきた映画の中でノエルは、
個人的TOP3には入る“イケテル女子”であったことは間違いない。
(今度勝手にイケテル女子ランキングについて書いてみようかなw)

本当は「幸せの始まりは」について書こうと思ったのに。
今日は急遽「It's kind of a funny story」に変更。
素敵な映画を熱々のうちに(自分の中でのアツアツ)...ということで。笑

自己嫌悪とか、「毎日なーんか楽しくないなあ」と感じている人には
もってこいの映画。ぜひ観て欲しい。



























クレイグ「キミはキレイだね」

ノエル「(中指を立てる)」



クレイグ「好きだよ」

ノエル「(舌をだす)」











こんな風に、ちゃかせる関係って素敵。

では、今夜も原宿Night...
行ってきます☆

▼It's kind of a funny story 何だかおかしな物語 予告編

https://youtube.googleapis.com/v/P_pq7HKc9z8&source=uds